──「やりたいことがない」あなたにも、必ず“ヒント”はある
「今の仕事、なんとなく続けているけど、このままでいいのかな」
「転職したいけど、自分に向いてる仕事ってなんだろう…?」
「やりたいことが分からない自分は、ダメなのかな」
そんな悩みを抱える人は、決して少なくありません。
そして、向いている仕事がわからない原因の多くは、“自己理解”が足りていないことにあります。
この記事では、「向いている仕事がわからない」と感じたときに、まず試してほしい5つの自己分析法をご紹介します。
無理に「好きなことを仕事にしよう」と焦るのではなく、あなたらしい働き方を見つけるためのヒントをお届けします。
1. 過去の「嬉しかったこと・頑張れたこと」を書き出す
自己分析の出発点は、**過去の自分の中にある「本音の記録」**です。
大きな成功体験じゃなくてかまいません。むしろ、小さな喜びや「なんとなくよかった記憶」を思い出すことが重要です。
たとえば…
- アルバイトで「ありがとう」と言われた時、すごく嬉しかった
- 文化祭の準備で、裏方で段取りを考えるのが好きだった
- 誰かの相談に乗っているとき、時間を忘れていた
人は、無意識に「得意なこと」「向いていること」を選んで過ごしているものです。
だからこそ、**“過去の延長線上にある自分の資質”**を見つけ出すことで、仕事選びのヒントになります。
2. 「好き/嫌い」「得意/苦手」で仕事を4つに分類してみる
自分に合う仕事を見つけるためには、「好きか嫌いか」「得意か苦手か」を掛け合わせて整理してみましょう。
以下のようなマトリクスに沿って、自分が関わったことのある仕事・業務・役割を分類してみてください。
得意 | 苦手 | |
---|---|---|
好き | ◎ 向いている仕事 | △ やりたいけど疲れる |
嫌い | △ できるけどやりたくない | × 極力避けたい仕事 |
この表に当てはめるだけで、「自分は“できるけど楽しくない”仕事を選んでいたのかも…」などの気づきが得られます。
理想は「好き × 得意」ですが、「好きだけど苦手」を得意に育てる道もあります。
一方で、「嫌いだけど得意」は長期的に自分をすり減らす原因になることもあるので要注意です。
3. 性格診断や価値観ワークを試す(外部ツールも活用)
自己分析がうまくいかないときは、客観的な視点を取り入れることも効果的です。
性格診断のおすすめツール
- 16Personalities(MBTI性格診断)
→ 内向/外向、直感/現実、思考/感情など、仕事への適性タイプが分かる
また、「お金」「安定」「挑戦」「人間関係」などの“仕事に何を求めるか(価値観)”をランキングするのもおすすめです。
スキルよりも、「どう生きたいか」から逆算することで、向いている職種だけでなく向いている“働き方”が見えてきます。
4. 周囲からよく頼まれること・褒められることを思い出す
自分では「普通」「大したことない」と思っていることでも、他人から見ると立派な強みであることはよくあります。
たとえば…
- 「資料まとめるの上手だよね」
- 「初対面でもすぐ話せるよね」
- 「◯◯さんの指示は分かりやすい」
- 「落ち着いていて安心する」
これらはすべて“仕事の現場で求められる能力”につながります。
自分にとって“自然にできていること”の中にこそ、他人から重宝されるスキルが隠れているのです。
「私に何ができるんだろう」と迷ったときは、信頼できる友人や同僚に「私って何が向いてると思う?」と聞いてみるのも一つの方法です。
5.「今の仕事が嫌な理由」を具体的に書き出してみる
「向いている仕事」を探すヒントは、「今、向いてないと感じている理由」の中にも隠れています。
よくあるのが…
- 毎日同じことの繰り返しで飽きる
- 人と話す時間が長すぎて疲れる
- 成果が見えづらく、やりがいを感じない
- 納得できないことを指示されるのがつらい
など。
これらを**「嫌なことの裏返し」=「求めている条件」**として書き換えると、理想の働き方が明確になります。
- →「単調が苦手」=変化のある仕事が向いている
- →「人との接触に疲れる」=在宅/個人作業向き
- →「成果が見えない」=手応えを実感できる仕事が合っている
“嫌”の中にこそ、あなたらしさが隠れている。
だからこそ、ネガティブな気持ちも立派なヒントになります。
おわりに:「やりたいことがなくても大丈夫。あなたに向いている仕事は、必ずある」
向いている仕事がわからない…
やりたいことも特にない…
そんな風に感じている時期は、自分にダメ出しばかりしてしまいがちです。
でも、“向いている仕事”というのは、「これだ!」と突然ひらめくものではなく、自分の中に眠っているヒントを少しずつ拾っていくものです。
今回紹介した自己分析法を通じて、「あ、自分ってこんなところあったんだ」「この価値観、大切にしたいかも」と思えるものが見つかれば、そこが出発点です。
向いている仕事は、「あなたらしく働ける場所」。
それは、すでにどこかに“用意されている”のではなく、あなたの選択と気づきによって、これから育っていく場所でもあります。
焦らなくて大丈夫。
少しずつ、自分の心の声を聞くところから始めていきましょう。




